王 道 學・德 學

日本の帝王学❗️

【公】と〔民〕双方向の信頼関係 ❗️

   〜 民のかまど 〜

仁徳天皇は即位後、高台に登られ国を見渡された所、民家のかまどに煙が立っておらず、これを目にした天皇は「これは民が貧しいからである。3年間の徴税を禁止し、免税とする」と仰せになり、免税を行われた。

そのため天皇の着物や履物は破れてもそのままにし、宮殿が荒れ果ててもそのままにしていたが、天皇は気になさらず、3年後に炊煙が盛んに登るのをご覧になられ「我は富んだ。素晴らしき事」と仰せられた。

それを聞いたお后が、「私たちの住んでいる皇居の垣は崩れ、雨漏りもしているのに、どうして富んだといわれるのですか」と問われた。

すると仁徳天皇は「まつりごとの基本は民。民が富まねば天子である私も富んだ事にはならぬ。未だかつて民が富んで、君主が貧しいということはあるまい」とお答えになられた。

諸国の民や権力者は「3年も課役を免除されたために、宮殿はすっかり朽ち壊れています。それに較べて国民は豊かになりました。

もう税金をとりたてていただきたいのです。

宮殿も修理させてください。そうしなければ罰があたります」と言上したが、仁徳天皇は更に3年間の免税を続けられた。

しかし、しばらくして「天皇にこんな貧相なところに住んでもらうのは申し訳ない」と憂えた民たちによって、天皇はようやく「好かろう」と思われ税を解禁され、その詔を拝聴した諸国の民は命令もされないのに、大挙して都に詰めかけ、自主的に御殿の修理や納税に励んだ。

以来、民は陛下を「聖帝(ひじりのみかど)」とあがめるようになった。

また天皇は民を「大御宝(おおみたから)」と呼び、自分以上に大切な存在だとされた。

通例、世界の王族においては、国民またはその国そのものは王様の「所有物」であり、王はまさに「支配者」であった。

西洋の城壁が、隷属・支配する者から王族自らを護る為に高く強固に出来ているのに比し、日本の御所の塀が著しく低いのは、双方向の愛しみと信頼で結ばれた古来からの関係性あってのことである。

本来、公のために生きる使命を担った家族を「公家」と称した!

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